株式会社技研施工(本社:高知市、代表取締役社長:大平厚)は、エジプトの首都カイロにおいて日本政府開発援助(ODA)による病院施設建設のための土留め工事を受注、「ゼロクリアランス工法」で8月18日に着工し、9月11日に圧入工事を完了しました。
本工事はカイロ大学小児病院に新たに内科系診療棟を建設するにあたり、地下掘削のための土留め壁を構築するものです。現場周辺にはレンガ造りの学校や病院施設が近接しており、周囲の施設を供用しながら敷地を有効利用するために、振動・騒音を抑え、隣接する構造物との隙間(デッドスペース)を「ゼロ」の状態で施工可能なゼロ矢板(NS-SP-J)を用いる当社の「ゼロクリアランス工法」が採用されました。
今回の工事にあたっては、入念な施工計画と共に硬質地盤に対応した「ゼロパイラー®」及び必要な資機材、燃料等をすべてパッケージ化して日本から持ち込むことで、国内での工事と同じ好条件化を図りました。これにより、気温40℃を超える炎天下の中、約30m×19mの敷地内に杭長7.5mのゼロ矢板46枚と杭長10.5mのゼロ矢板100枚を圧入する工事を安全かつ予定通りの工期で完了しました。
「ゼロパイラー®」等の資機材および圧入工法は、現地では初めて目にされるもので、多くの関係者から注目を集め、過密化した都市部における効率的で周辺環境に配慮した工法の優位性は高い評価を得ました。
当社グループでは今後も、海外での工法普及を積極的に展開し、長期ビジョンとして掲げる「海外での売上比率を全体の7割とする」目標の早期実現に邁進していきます。
多くの現地関係者が見学に訪れた
■ 事業概要
・事業名 : カイロ大学小児病院外来診療施設建設計画
・ODAの種類 : 無償資金協力
・工事場所 : エジプト・アラブ共和国カイロ県カイロ市
・発注者 : カイロ大学 (Cairo University)
・コンサルタント : (株)日本設計・ビンコーインターナショナル(株)
コンソーシアム
・元請業者 : 大日本土木株式会社
・施工者 : 株式会社技研施工
・圧入工工期 : 2019年8月18日~9月11日