このたびの令和6年能登半島地震で被災されました皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。
株式会社技研施工(本社:高知市、代表取締役社長 CEO:西川昭寛)は、令和6年能登半島地震により崩落した、「のと里山海道」の道路啓開※1における車線拡幅工事に採用され、土留め工※2を完了しました。
下り線のみ通行可能だった道路の上り線開通に向けた車線拡幅工事にあたり、非常に狭隘な施工スペースの中、機械装置を既設杭上で稼働させ省スペースで施工できる「GRBシステム®」を投入。作業場として他工法では必要となる仮設桟橋を不要とし、施工中も緊急車両等の交通を妨げることなく、早期完工を実現しました。
技研グループは地震発生後、1月22日に石川県金沢市に臨時事務所(能登復興支援室)を開設。2月1日より本格的に被災状況の調査、地域のニーズに合った工法技術提案を進めてきました。引き続き情報収集、発信を行い、一刻も早い被災地復興に貢献してまいります。
※1 災害時、早急に最低限の瓦礫処理等を行い、緊急車両等が通る救援ルートを切り開くこと
※2 地盤を掘削する際に、周囲から土砂が崩れてくるのを防ぐために壁を設ける工事
■工事内容
現場の「のと里山海道」は、能登地域の大動脈として経済を支え、生活道路や緊急輸送道路の役割も担ってきた、地域住民にとって重要な社会インフラです。しかし令和6年能登半島地震により、上下2車線だった道路が崩落。片側通行を余儀なくされ、災害応急活動に支障が生じていました。
工事では、「サイレントパイラー® F112」と「GRBシステム®」により、長さ9.5~10.5mの400mm幅U形鋼矢板を227枚圧入。延長90.8mにわたって、車線拡幅工事に必要な土留め壁を構築しました。
■採用理由
【他工法では交通、工期に課題】
他工法は大型の重機やクレーン、資材等を安定した場所に置いて施工するため、狭隘な本現場では車線上を使用することになり、通行止めが避けられませんでした。交通を維持するには、作業場として崩落した法面に仮設桟橋を構築しなければなりません。加えて現場は硬質地盤のため、杭を打設する前に掘削、砂置換の工程が発生。工期が長引いてしまいます。また、大型の振動式杭打ち機を使用する工法は、振動が地盤に影響を与え、崩落が進むことも懸念されていました。
【当社工法ならば仮設レスで急速施工】
「GRBシステム®」は、軽量・コンパクトな機械装置が既設杭をしっかりつかみながら、杭の建て込み・圧入など圧入施工の工程を杭の上で行える施工システムです。‟仮設レス“施工によって、交通の確保、工期の短縮を実現しました。また、硬質地盤での掘削効率を高めた「サイレントパイラー® F112」により、振動を抑えながら施工。24時間3交代制で早期復旧に努めました。
■圧入工事概要
■技研グループ概要
「圧入原理」を世界に先駆け実用化した杭圧入引抜機「サイレントパイラー®」を製造開発し、その優位性を生かしたソリューションを提案・実践しています。無振動・無騒音、省スペース・仮設レス、地震や津波、洪水に耐える粘り強いインフラの急速構築――。圧入技術が提供するオンリーワンの価値は、世界の建設課題の解決や国土防災に貢献しており、採用実績は 40 以上の国と地域に広がっています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社技研施工
東京本社/千葉県浦安市港75番地1
TEL:047-318-9111(平日8:00~17:00)
高知本社/高知県高知市布師田3948 番地1
TEL:088-803-1192(平日8:00~17:00)
E-mail:sekok-somu@giken.com